引き続き介護支援専門員のお話です。自分の親の介護が必要だから介護支援専門員を目指す!というのは基本的にはナンセンスなお話です。「餅は餅屋」ということで信用できる餅屋を探した方が有益です‼ と言いたくなるくらいには取得まで時間と手間がかかります。
介護支援専門員:通称 ケアマネジャー。以下ケアマネと記載します。このケアマネ取得するには大きく分けて2通りあります。ちなみにどちらのルートも5年ほどかかります。5年と聞いてこの時点ですでに取得の気持ちが揺らぐことでしょう。少なくとも親の介護が必要になり、その為に取得しようとしても難しいことがわかります。
前項で5年と言いましたが、これは基礎となる国家資格を取得し、その業務に5年(900日)従事した証明が必要になります。ちなみに介護保険制度の改定が3年ごとにあり、その中でケアマネ資格取得に必要な業務経験の日数や資格は変化していますので、取得を目指す際は最新の受験資格の情報を確認してください。
本題に戻りますが、この「基礎資格(国家資格)で5年という経験」の2階に「ケアマネ」という都道府県認可の資格が乗っているのです。下にぶら下がっているという見方もできますね。
さて、基礎資格となる国家資格で5年経験を積みました。これでケアマネ試験を受けることができます。試験の合格率ですが、都道府県、年度によって当然バラツキがあります。実際に私が受験した時の合格いつは17%ほどでした。この試験対策にはいろいろな会社がテキストや講座を準備しているのでお好きなものをどうぞ。 ただし介護保険制度が3年ごとの改定であることから改定から3年経過するタイミングで法律の問題は変わるため過去問をひたすら解くといった勉強法をされる際には注意してください。
あなたは無事に試験に合格しました。その後に待っているのが研修です。この研修を修了しなければケアマネとしての仕事はできません。この研修は「介護支援専門員実務研修」といいます。ここでネタバラシのようになりますが、さきほどあなたが突破したのは「介護支援専門員実務研修受講試験」といいます。つまりこの研修が敵の本体だった!(なんの?) ということです。
ちなみにこの研修にかかる時間は延べ2~3週間(研修や実習)でおおむね半年の間に数日間ずつ行われます。まとめて16日の休みは取りにくいですが、数日にわけて半年間なので頑張りましょう。この研修を終了し、都道府県の介護専門員名簿に登録されれば「介護専門員証」が交付されケアマネとしての実務につくことができます。注意:この資格は5年ごとの更新性です。
トータル10年ほどをかけて、ようやく山を登り終えたように思えますが、やっと登山口で入山証を確認された段階です。ちなみに基礎資格となっている国家資格でたとえば、医師、歯科医師、薬剤師であれば大学で6年(研修医の年限はいったん置いておいてください) 理学療法士、作業療法士でも3年間学校に通わねばなりません。他にも基礎資格と認められるものはたくさんあります。
その基礎資格を取ったうえで5年実務に従事してようやく、受験資格が得られ、年に一度しかない試験に合格したと思ったら、半年間の研修という形です。ケアマネ資格を取るのに下手したら干支が一周してしまいます。 そこまでしてようやくスタートラインに立つ事ができます。
それではまた別の記事でお会いしましょう。
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